事業承継– category –
事業承継は、オーナー経営者にとっての資産承継です。事業という価値ある財産を承継することを考えます。近年、後継者不在の企業が増えてきており、親族ではなく第三者へ承継するケース(M&A)が増えてきています。
M&Aによって、オーナー経営者は対価としての現金を受領します。つまり、非上場株式という個人財産が、現金という金融資産に転換され、企業経営者から金融資産家に転身することになります。その際、(1)M&Aを通じて売却価格を最大化すること、(2)売却に伴う税負担を最小化すること、(3)受領した現金に係る相続税対策を行うことが求められます。
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自社株式の買取りによる納税資金の調達
優良企業の創業家なのに、相続財産に現金が無い!といった事態が発生することがあります。自社株式の評価額が高いと相続税が重くなるからです。後継者はどのように納税資金を用意すべきでしょうか。今回は、会社で貯めた資金を受け取る方法をご紹介します... -
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事業再構築補助金の解説!「2021年3月26日公募要領」の事業計画と審査項目とは?
2021年3月26日に「事業再構築補助金」の公募要領が公開されました。中小企業経営者の方々は、この補助金を申請したいが、経済産業省の公募要領は細かくて理解できないという方が多いでしょう。ここでは、事業再構築補助金の申請要件から対象経費、申請手続... -
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事業承継を相談すべき専門家を見つける方法
【事業承継の専門家とは】 事業承継の専門家とは、中小企業の事業承継の際に発生する課題(論点、解決すべき問題点)を解決することができる専門家です。 事業承継に伴って課題は非常に多く発生するため、すべてを把握するのは困難です。事業承継に伴う課... -
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事業承継のために自社株式の評価を下げる方法【類似業種比準価額と純資産価額】
事業承継において、自社株式の承継に伴う税負担が大きな問題となります。贈与のときは贈与税、相続のときは相続税が課されるのです。相続対策を考えるとき、自社株式の評価額の引下げは重要な論点となります。今回は、類似業種比準価額方式と純資産価額そ... -
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親族内承継を進めようと思ったときに準備すべきもの
【なぜ事業承継の準備が必要なのか】 今後も進む高齢社会の下で、中小企業の経営者の平均年齢は60歳(図表1)と、特に年々高齢化が進む資本金5,000万円未満の企業の経営者が平均を押し上げ、30年前に比べて約8歳上昇しています。 中小企業の経営者が高齢化... -
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銀行による事業承継提案!なぜ銀行は贈与ではなく売却を提案するのか?
社長の株式承継について、税理士は贈与を提案しますが、銀行は売却(有償譲渡)を提案します。今回は、有償譲渡を前提とした株式承継の方法を解説しましょう。 【子供への株式の売却のメリットは遺産分割対策】 中小企業経営者にとって事業承継は難しいテ... -
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少数株主とのトラブルを回避!分散した株式を買取る方法を考えよう
遠い親戚や第三者が、会社にとって好ましくない株主となった場合、その株式を買取ってしまいたいと思うかもしれません。今回はその方法を説明いたしましょう。 【後継者の経営権を確保するには】 親族内承継を前提として、社長に就任する子供の気持ちを考... -
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株主が分散したときに活用すべき種類株式とは?
議決権制限株式や拒否権付株式などの種類株式は、所有する株式数とは異なる支配権を創出することできるものです。事業承継における支配権の所在を意図的に変化させる手法として、種類株式の活用を考えてみましょう。 【自社株式の相続は難しい問題】 社長... -
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事業承継税制も使える!子供への事業承継は株式の贈与が基本
現経営者が株式を相続時まで持ち続け、相続時に事業承継が行われるケースが見られますが、それでは遅すぎです。事業承継は相続時ではなく生前に行われるべきでしょう。今回は、生前に株式を贈与する方法を解説いたします。また、税金ゼロで事業承継が可能... -
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【ファミリーオフィス】家族会議の運営方法
【家族会議における議題】 (1)ファミリーのビジョンと価値観の共有と文書化 ファミリーメンバー全員が集まり、それぞれのビジョンと価値観を共有します。司会者がファシリテーターとなって意見を集約し、それを議事録として記録します。文書化した意見... -
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会社の子供に継がせる親族内承継、社長の相続はここに注意したい
会社を子供に継がせることは、親族内承継と呼ばれます。子供に社長交代しすること、子供に株式を相続することが問題となります。その際の注意点を理解しておきましょう。 【最大の課題は企業経営の承継】 企業経営者は、社長であると同時に大株主です。大... -
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会社を誰に継がせる?企業経営者の引退について考えよう
企業経営者にとって、社長の仕事は自分の人生そのものであったはずです。ご自身の引退後、誰が後継者として最適でしょうか。 【親心として当然!かわいい子供への事業承継が基本】 中小企業の社長は、会社のオーナー(大株主)であることが多く、社長を交... -
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生命保険セールスマンは活用すべき!ローカルベンチマークを使った事業性評価とは?
【事業性評価が求められる理由】 法人契約の生命保険を販売するセールスマンの営業トークでは、決算対策(法人税等の節税)や役員退職金の確保など、利益の繰延べに係る分析が重視され、利益を生み出す事業(ビジネス)そのものに係る踏み込んだ分析が行わ... -
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企業オーナーの事業承継の2つの側面~知的資産の承継と個人財産の相続
「大廃業時代」がやって来る。わが国を支えてきた団塊の世代は、2025年に後期高齢者である75歳に到達する。この世代の経営者が大量引退するとき、後継者不在の中小企業が廃業すると、650万人の雇用と22兆円のGDPが失われると言われる。 このような状況を打... -
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技術・信用を引継ぐ!目に見えない知的資産の承継の重要性
事業承継では、会社の経営を今後も存続させることが重要であり、そのためには技術や信用など経営の核となる知的資産の承継が欠かせません。 ここでは知的資産の重要性や、その維持に関して人材や社外ネットワークなどの観点から見ていきましょう。 【事業... -
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金融検査マニュアルの廃止により融資判断現場はどうなるか?
「金融検査マニュアル」とは、金融庁の検査官が金融機関を検査する際の手引書として使用するものです。これは融資判断を効率化しますが、事業性よりも資産性を重視させるという問題があります。未来に目を向けた事業性評価による融資へ方向転換するため、... -
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民事信託の事例!事業承継のために株式を信託!議決権指図権の分離も!
【【事例】多数の少数株主に分散した老舗企業の支配権を集約したい!】 老舗企業における株主の分散 創業100年といった老舗企業には、驚くほど多くの株主が存在しているケースがあります。これは、相続を繰り返すたびに複数の子供に株式が分散し、結果とし... -
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売却(M&A)の準備(2)~経営の磨き上げとは?
親族外承継(会社売却)を決めた場合、その企業は1円でも高く売却したいと思われる事でしょう。 親族内承継をするのであれば、株式に係る相続税を安くするために、会社の評価額を下げる必要がありますが、売却の場合は逆の発想になります。 ここでは売却額を... -
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親族外事業承継(M&A)をついに決意!誰に相談すればよいか?
【親族外承継(M&A)を相談すべき相手は税理士か公認会計士】 事業承継は一生に一度の重大なイベントであり、それを失敗すると、これまで築き上げてきたすべての事業価値を失ってしまいます。それゆえ、事業承継を行う際には、専門家のアドバイスが不... -
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最高1,500万円の投資回収が確定する事業承継補助金とは?
【事業承継補助金は親族内とM&Aの2タイプ】 事業承継補助金は、平成29年度に始められた経済産業省の補助金です。この補助金は、事業承継をきっかけとして、経営革新や事業転換に取り組む中小企業者などを支援することが目的となっています。 過年度の... -
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100年経営研究機構 後藤俊夫代表理事×公認会計士 岸田康雄氏 対談 ~ファミリービジネスの事業承継に必要な「家族の対話」への支援~
日本の政府は、2025年までにM&Aによる親族外承継を含めた、事業承継の集中的な支援を行っていくことを発表しています。この点、親族内承継によるファミリービジネスの強さを研究しているのが、100年経営研究機構の代表理事である後藤俊夫氏です。 今回... -
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親族外事業承継(M&A)で買い手候補を探し出す方法
【M&Aの買い手候補を探し出す方法】 買い手候補の情報を集めるには、以下の三つの方法があります。 ①売り手の経営者が自ら探し出す方法 ②M&Aアドバイザーに依頼する方法 ③金融機関から紹介を受ける方法 買い手候補探しを行うためには、情報力が必... -
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ファミリーオフィスの3つのタイプと運営担当者の役割
欧米の超富裕層の方々は、ファミリーの永続的な発展を考え、メンバーの個人財産や事業を管理・運用・承継するために、各分野の専門家を束ねた「ファミリーオフィス」を組織しています。日本でファミリーオフィスを設置する場合、どのような体制と機能が求... -
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富裕層の事業承継にファミリーオフィスが必要とされる理由とは?
【富裕層のファミリーオフィスについて考えてみた】 筆者が「ファミリーオフィス」の必要性を考えだしたのは、大手金融機関で事業承継のコンサルタントとして働いていた約15年前です。 私の現在の本業は税理士業なのですが、たとえば、オーナー企業のM&...