独り暮らしの高齢者:孤独と介護の現実を描く

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自宅で一人暮らしをするとき

孤独死(誰にも看取られることなく亡くなること)が身近な問題として広まっています。特に60歳以上の高齢者の中には、この問題について関心を持っている人が増えています。一人暮らしの65歳以上の方々が自宅で亡くなるケースは年々増加しており、社会的な課題となっています。

孤独死にはさまざまなケースがありますが、死後2日以上経ってから発見されるケースも多く、その数は全国規模で数万人に上ります。こうしたケースを避けるためには、近くに信頼できる人々がいて、頻繁にコミュニケーションをとることが重要です。

一人暮らしの方が孤独死のリスクを軽減するためには、生前に対策を施しておくことが必要です。

一つはは、地域の支援を受けることです。自治体では、一人暮らしの方を支援するプログラムやサービスが提供されています。これに登録することで、近隣のサポートを受けることができます。地域の人々との繋がりを築くことで、安心感が増します。

また、定期的な訪問を受けることです。訪問介護・訪問看護サービスや友人・親族による定期的な訪問を受けることで、孤独感を和らげることができます。ただし、訪問だけでなく、コミュニケーションを活発にすることが大切です。

そして、趣味や交流活動に参加することも必要でしょう。趣味や興味を持つ活動や交流会に参加することで、新たな友人や仲間を得ることができます。共通の趣味を持つ人々との交流は、孤独感を軽減する一助となるでしょう。

なお、緊急連絡先は必ず設定しておきましょう。何かしらのトラブルが発生した際に、緊急に連絡をとることができる人を設定することは重要です。これにより、早期に支援を受けることができます。

一人暮らしの方々が、孤独死のリスクを軽減するためには、自分自身の健康や安全に対する意識を高め、支援を受ける仕組みを活用することが大切です。こうした対策は、心身の健康状態を保つだけでなく、社会とのつながりを築く手助けとなることでしょう。

老人ホームに入っているとき

老人ホームの入居一時金は、入居時に支払う費用で、介護サービスや居室、共用スペースの利用権となります。

夫婦で入居していて、夫が入居一時金を支払った場合でも、これは婚姻費用の一環であり、扶養義務を履行しているだけであり、贈与税はかかりません。

また、入居一時金の負担は、資金的に余裕のある親族が老人ホーム入居者の代わりに支払うことがあります。こうした場合、親族が生活費のために支援することを目的とされます。扶養義務者が生活費に充てるために提供する財産は、贈与税はかかりません。

契約者が亡くなった後、この利用権は親族に引き継がれません。また、一定の契約期間で支払いが償却され、退去や亡くなった際には、まだ償却されていない部分が返還されます。夫または妻が亡くなり、生存している配偶者が入居を続ける場合、未償却の入居一時金が引き継がれ、返還金はありません。この場合、相続税がかかるために注意が必要です。

自宅の建替えやリフォーム・リノベーション

建替えやリフォームは相続対策に役立つことがあります。

① 二世帯住宅

親子が同居して生活できる完全分離型二世帯住宅に建替えすることで、互いのプライバシーが守られ、年老いた親も安心できます。また、空いたスペースは賃貸に利用することもできます。特定居住用宅地等の特例を利用すれば、特別な要件を満たせば小規模宅地等としての適用も可能です。

② 太陽光発電

太陽光発電システムを取り入れる住宅が増えています。エネファーム(家庭用燃料電池)も利用されています。エネファームは、水素と空気中の酸素を使って発電し、発生する熱を給湯に利用する仕組みです。電気料金を削減し、二酸化炭素を排出しないなどのメリットがあります。

③ リフォーム・リノベーション

リフォームは老朽化した建物を修復することを指し、リノベーションは内装から設備まで高付加価値にして再生させることを指します。どちらも快適な住環境を得るために検討する価値があります。

賃貸物件の建替えやリフォーム・リノベーション

20年以上経過したアパートやマンションは、現代の要求に合わない場合があります。そのため、リノベーションによって古い物件を高付加価値・高収益な物件に変えることが考えられます。これにより、空室や賃料の値下げの問題を解決し、資産価値を向上させることができます。また、新築より安く中古物件を購入してリノベーションすることで、高利回りの物件を手に入れることも可能です。

高齢者の介護のための住宅のポイント

建替えやリフォームは、高齢者の方にとって快適な住まいを実現するだけでなく、相続対策や収益向上にも大きく寄与する重要な手段となります。周辺情報を十分に考慮して、最適なリノベーションを行い、より充実した生活を送ることができるでしょう。

高齢者の介護のための住宅リフォームにはいくつかのポイントがあります。まず、安全性を重視した改修が必要です。手すりや手すり付きの段差解消など、転倒防止対策を施すことで、高齢者が安心して生活できます。

また、バリアフリー化も重要な要素です。車椅子の利用や歩行補助具の使用を考慮して、階段の昇降をスロープに変えたり、ドアの幅を広げたりすると便利です。

快適な環境を提供するために、室内のレイアウトや設備も見直しましょう。寝室やトイレを1階に配置したり、シャワーやトイレの高さを調節可能なタイプに変更したりすると、高齢者の身体的な負担を軽減できます。

住宅の内外の照明も考慮すべきポイントです。明るく照らされた空間は視界を確保し、転倒リスクを軽減します。

さらに、コミュニケーションや安心感を促進するために、防犯対策も大切です。セキュリティカメラやインターホン、玄関の防犯対策を強化することで、高齢者が自宅で安心して暮らせる環境を整えることができます。

物忘れ

物忘れは、老化現象の一つで、誰でも経験することです。日常生活でのちょっとした忘れ物や思い出せないことがありますが、何かきっかけがあればそれを思い出すことができます。

一方、認知症は物忘れとは異なります。認知症の場合、物忘れよりも深刻で、きっかけがあっても思い出すことが難しい状態です。例えば、食事の際には、認知症の方は食べ物を見てもそれが何か分からないことがあります。

認知症とは何か

認知症とは、高齢者の中でよく見られる症状であり、「生後一度正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活や社会生活を営めない状態」を指します。物忘れや認知機能の低下が進行し、判断力や思考力が鈍り、家族や周囲の支援が必要になることがあります。

認知症の主な原因は加齢ですが、他にも脳の疾患や脳損傷、遺伝的な要因、生活習慣の影響などが考えられます。現代の高齢者の増加に伴い、認知症の患者数も増加しています。認知症になる確率は、65~69歳で1.5%程度ですが、年齢が上がるにつれて増加し、85~89歳では44.3%にも達します。

日本においても認知症高齢者の数は増加傾向にあります。高齢者の増加に伴い、認知症高齢者数も増えており、現在では65歳以上の高齢者の約7人に1人が認知症だと推計されています。将来的には高齢者人口の増加とともに、認知症高齢者数も増えると予測されています。

認知症を予防する方法

多くの医師がすすめる予防方法を採り入れてみませんか。

バランスのよい食事と十分な睡眠を心掛けましょう。過度な飲酒は避け、生活習慣病や動脈硬化を予防しましょう。食物繊維やヨーグルトで腸内環境を整えることも大切です。

軽度の運動を行いましょう。有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせると、ストレス発散や脳の血流を増加させる効果があります。

趣味を持ち、人との付き合いを増やしましょう。脳を刺激することで活性化し、認知症予防につながります。

一部の認知症では、嗅覚障害が物忘れより先に生じることがあるため、嗅覚に刺激を与えることを心掛けましょう。

タバコは血管に悪影響を与えるため、禁煙することが健康のために重要です。

脳トレなどの認知トレーニングを行い、脳を刺激することで認知症予防に役立ちます。

歯みがきをしっかり行い、歯の健康を保ちましょう。

日常生活で笑うことを心掛けることで気分が明るくなり、ストレスを軽減できます。

これらの予防法を実践することで、健康な老後を迎えることができます。

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この記事を書いた人

公認会計士/税理士/宅地建物取引士/中小企業診断士/行政書士/一級ファイナンシャル・プランニング技能士/国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会認定)
平成28年経済産業省「事業承継ガイドライン委員会」委員、令和2年度日本公認会計士協会中小企業施策研究調査会「事業承継支援専門部会」委員、東京都中小企業診断士協会「事業承継支援研究会」代表幹事。
一橋大学大学院修了。監査法人にて会計監査及び財務デュー・ディリジェンス業務に従事。その後、三菱UFJ銀行ウェルスマネジメント・コンサルティング部、みずほ証券投資銀行部門、メリルリンチ日本証券プリンシパル・インベストメント部門に在籍し、中小企業の事業承継から上場企業のM&Aまで、100件を超える事業承継のアドバイスを行った。現在は税理士として相続税申告を行っている。

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