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銀行や証券会社がおすすめの金融商品を買ってはいけない!

銀行や証券会社は、手数料の高い金融商品を積極的に販売しています。資産形成や資産管理のために、どのような運用を行うべきでしょうか。金融機関を過度に信頼してはいけません。投資信託、手数料、ロボアド、外貨建て生命保険、インターネット証券について解説いたします。

目次

金融商品の回転売買で販売手数料を稼ぐ証券会社

回転売買とは、本来は、株式の短期的な売却益を狙って頻繁に売買を繰り返すことです。これは、資産形成のための長期投資ではありませんが、投機を目的とする正当な手法です。野村證券や大和証券には、このような投資家がたくさんいるはずです。

しかし、証券会社が販売手数料の獲得を目的として回転売買を勧誘することがあります。しかも、株式ではなく、投資信託を対象とした売買です。

たとえば、テーマ型の投資信託です。新規に販売されたときには、将来性が魅力となり売れ筋になります。しかし、どこかで収益率が悪化し、売れなくなります。そうなると、また新たに別のテーマ型の投資信託が登場し、同じことが繰り返されます。

この仕組みで、証券会社は、販売手数料を稼ぎます。テーマ型の投資信託は、期待収益率が高く思えるように設計されているため、高い販売手数料がとりやすいものです。売れ筋であれば簡単に売れて、時間が経てば別のテーマに移る回転売買となるため、証券会社にとって非常に好都合な金融商品となります。

金融庁の金融レポートでは、「依然として、回転売買が行われていることが窺われる」と明記されています。

銀行や証券会社の営業マンはどうやって金融商品を販売しているのか?

高い手数料の金融商品

証券営業マンが使用するキーワードは、「資産形成」と「資産管理」です。たとえば、相続や退職で多額の現金の入金があったお客様に対して、「長期的な資産形成が重要です。」、「将来のために資産管理を行っておきましょう。」と提案します。お客様の信用を得るために、手書きの手紙を送る証券営業マンもいます。

証券営業マンが最も儲かる商品は、外貨建て生命保険、仕組み債とファンドラップです。いずれも仕組みが複雑であるため、金融リテラシーの低い高齢者には理解が難しいものです。それゆえ、運用コストや為替リスクがあっても、それらを理解できない無知な高齢者に販売するのです。高齢者を餌食とする販売手法は、かんぽ生命で行われていた話が有名でしょう。

金融商品の販売に係る高いノルマ

なぜこのようにお客様の利益を犠牲にするような販売手法が行われているかというと、証券営業マンに、販売ノルマが設定されているからです。ある一定期間に販売目標を達成しなければいけません。それゆえ、手数料率の低い金融商品ではなく、手数料率の高い金融商品が優先して販売されるのです。

基本的なターゲットは、無知な高齢者です。証券営業マンは、ターゲットとなる高齢者へ飛び込み営業を行います。笑顔で近づき、お茶飲み友達となり、家族や相続の話をします。手書きの手紙、一筆箋を渡します。仲良くなったら、金融商品を提案するのです。

おすすめ外貨建て終身保険は大嘘!利回りは高くない!

外貨建て生命保険の手数料は異常に高い

「日本の金利は低く、円建ての終身保険の返戻率は103%程度ですが、ドル建ての終身保険の返戻率は150%程度になります。」これは、定番の営業トークです。

しかし、外貨建ての終身保険は、為替相場の変動リスクを伴います。円高になれば、返戻金は減少します。

証券営業マンが外貨建て終身保険を販売するのは、販売手数料が高いからです。たとえば、個人向け国債(変動10年)を1,000万円販売しても、証券会社の手数料は約5万円です。一方、米ドル建て終身保険1,000万円を販売すると、手数料は50万円にもなります。手数料は10倍も違うのです。

つまり、外貨建て終身保険は、契約初年度の手数料が異常の高いのです。一般的には、初年度の手数料の約5割が販売会社の手数料となります。その後、運用コストも毎年2%程度の手数料が継続的に引かれ続けることになります。

積立利率金利変動型の終身保険は、割高な米国債みたいなもの

最悪なのは、「積立利率金利変動型」の終身保険です。これは、契約時よりも解約時の金利が高くなった場合は保険金や返戻金が減少し、逆に金利が低くなった場合は保険金や返戻金が増加するというものです。生命保険会社は、預かった保険料を外国債券で運用していますから、金利変動によって債券の価格変動が生じます。その価格変動リスクが、保険の契約者に負担させられているということです。

この「積立利率金利変動型」の終身保険には、投資信託を購入するときのリスクと全く同じものがあると考えていいでしょう。「投資は怖いけど、保険は安心。」というのは大きな誤解です。実態は、バカ高い手数料を払って米国債を買っているようなものです。実際の利回りは、通常の債券を下回るどころか、為替差損を被ってマイナスになる可能性があるでしょう。

投資信託の手数料は高すぎる

投資信託の3つの手数料

投資信託の手数料は、購入時、運用時、解約時の3つのタイミングで発生します。

購入時に支払うのは、販売手数料です。最近の手数料引下げ競争の結果として、手数料ゼロ(ノーロード)の投資信託が増えています。

運用時の手数料の一つは、信託報酬です。これは、販売会社・投信委託会社・信託銀行の3者で分けられます。また、投資信託で運用対象とする有価証券を売買すると、売買委託手数料や海外の有価証券取引税が課されますので、これも運用コストとなります。加えて、公認会計士の監査費用もあります。

解約時に支払う手数料は、信託財産留保額です。これは、解約で支払うお金の財源とするため、運用対象の有価証券が売却されますが、その際に発生するコストを負担させられるものです。

販売手数料と信託報酬に注意せよ

注目すべきは、販売手数料(購入時)と信託報酬(運用時)です。

販売手数料は、販売会社ごとに自由に設定することができます。ゼロの販売会社もあれば、3%の会社もあります。この点に注目しなければいけません。

信託報酬は、継続的に取られますから利払いのようなものです。これが運用利回りに直結します。おすすめしたいインデックス型投資信託では、同じインデックス(株価指数)を対象とする運用であっても、信託報酬が異なり、結果として運用利回りが異なることがあります。

たとえば、三菱UFJ国際投信が、「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」という新興国株式の株価指数に連動するインデックス型投資信託を4本販売しています。

 【三菱UFJ国際投信の新興国株式インデックス型ファンド】

商品名

販売

手数料

信託

報酬

2019

利回り

新興国株式インデックスオープン 3.24% 1.08% ▲0.23%
eMAXIS新興国株式インデックス 0% 0.65% 0.18%
つみたて新興国株式 0% 0.37% 0.42%
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 0% 0.20% 0.60%

購入時の販売手数料は、新興国株式インデックスオープンは3.24%となっていますが、それ以外の3本はゼロ(ノーロード)となっています。

信託報酬は、新興国株式インデックスオープンが1.08%となっていますが、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは0.20%となっています。まったく同じ運用なのに、年率で0.88%の違いです。

驚くべきは、基本的に同じ商品であり、信託報酬も同じであるべきeMAXIS(0.65%)とeMAXIS Slim(0.20%)では、信託報酬に3倍の違いがあることです。これは、eMAXIS Slimがインターネット取引か三菱UFJ国際投信の直販でしか買えない商品となっているからです。対面販売の手数料は、インターネット取引の3倍取られるということです。

これら販売手数料と信託報酬の違いが、運用利回りに影響を与えます。つまり、コストが重い新興国株式インデックスオープンの1年間の利回りはマイナスですが、コストが軽いeMAXIS Slim 新興国株式インデックスの利回りが最も高くなります。つまり、「コストが利回りを決める」のです。

ロボアドが運用する投資信託ってどうなの?

ロボットは大したアドバイスをしていない

ロボアドとは、「ロボット・アドバイザー」の略称で、資産配分・ポートフォリオの決定とその維持を任せるサービスです。ロボットが提供するアドバイスに対して、毎年、運営管理手数料や投資一任報酬という手数料が支払われます。

一般の方々がよく誤解しているのは、AI(人工知能)やフィンテックを活用して個別銘柄の自動的に売買して利益をもたらしてくれると思っていることです。元本割れしない優秀なサービスと思われることもあるようです。

しかし、正しい機能は、長期分散投資の自動化です。投資家の方々の投資に対する考え方や経験から、必要とする期待リターンやリスク許容度を決定し、資産配分を決定します。

ここでも誤解されているのは、投資家の姿勢によって、資産配分の回答は決まっていることです。「あなたはリスクを取りすぎだから、もっと安全に運用しなさい!」「老後資金2000万円を形成するには、もっとリスクを取らないといけませんよ。」などの有用なアドバイスはしてくれません。

つまり、一言で申し上げて「大したアドバイスをしてもらっているわけではない。」ということです。

ロボアドの運用コストは高すぎる

しかし、このロボアドに対する手数料が高いのです。主要なロボアドの手数料ですが、年間0.7%~1.0%となっています。これが、運用対象となるファンドの信託報酬に上乗せされるということです。ファンドの信託報酬が0.5%とすると、年間の運用コストは、1.2%~1.5%となり、極めて重いコストとなります。

ロボアド

 【主要なロボアドの運用コスト】

商品 販売会社 ロボアド
手数料年)
投資対象
楽ラップ 楽天証券 0.7 国内インデックス、9パターン
THEO お金のデザイン 0.7 海外インデックス、複数パターン
WealthNavi ウェルスナビ 1.0 海外インデックス、5パターン
ダイワファンド
ラップオンライン
大和証券 1.0 大和証券で扱うインデックス

 ロボアドに0.7%~1.0%に運用コストを支払うということは、資産配分の決定と維持に対する対価を支払うということです。アクティブ型のようにファンド運用担当者の能力の巧拙によって、運用成果が異なるのであれば、その対価には価値があるでしょう。

しかし、ロボアドが投資対象とするものは、基本的に、インデックス型ファンドです。これであれば、ロボットに資産配分を任せなくても、多様な資産配分を行うファンドがたくさん売られています。それを買えばいいのではないでしょうか。

たとえば、最適な資産配分を考えたファンドとして、三菱UFJ国際投信が運用するeMAXIS最適化バランスがあります。これは、日本を含む世界各国の株式、公社債および不動産投資信託証券市場の値動きに連動する投資成果を目指しています。信託報酬は0.5%のみです。ロボアドのように資産配分のアドバイスに係る追加の手数料は必要ありません。0.5%だけで国際的な分散投資が実現できるのです。

最適化バランス1

(出所:三菱UFJ国際投信の投資信託説明書(交付目論見書))

 このファンドが投資対象とするものは、日本や世界各国のインデックスです。これは複数のインデックス型ファンドを組み合わせているだけなのです。

そして、期待リターンとリスク許容度に応じて、資産配分を決めることができます。

資産配分の考え方は、若い世代はハイリスク・ハイリターンの商品を長期に積立て、高齢者はローリスク・ローリターンの商品を購入しておけばよいというものです。ロボットのアドバイスも、基本的に同じでしょう。何か特別なアドバイス、価値の高いアドバイスが提供されることはありません。手数料を安く抑えること、これが金融商品を対象とする資産運用にとって重要なことなのです。

最適化バランス3

(出所:三菱UFJ国際投信の投資信託説明書(交付目論見書))

 金融商品の投資におすすめの証券会社

証券会社ロゴ

みずほ証券

みずほ証券は、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)の傘下にあり、法人から個人まで幅広く対応する総合証券会社です。

2009年に、上場企業の新光証券を存続会社として、法人取引を専業とする旧みずほ証券と合併し、総合証券会社となりました。2013年に、個人取引を中心としてきたみずほインベスターズ証券と合併し、現在のみずほ証券となりました。

みずほ証券は、現在は、債券引受け、株式公開(IPO)、ストラクチャードファイナンスにおける主幹事案件数で業界2位前後を争っています。

店舗展開にも力を入れており、みずほ銀行内のブースやみずほ信託銀行内のラウンジを含めた拠点数は約260拠点と、業界最多になっています。これによって、手厚いコンサルティングを提供しています。

IPO銘柄を買いたいと考えている人や、対面式で手厚いコンサルティングを求める人に向いている証券会社です。

みずほ証券で口座開設をする場合、店頭での「3サポートコース」と、インターネットの「ダイレクトコース」を選択します。

店頭取引では、対面取引、コールセンター取引、インターネット取引の3つがあり、それぞれ手数料が異なります。最低手数料は2,700円です。

対面取引では、約定代金100万円以下であると約1.13%の手数料がかかります。約定代金が5億円超であれば、約30万円です。インターネット取引では、対面取引の半額程度の手数料となります。

野村證券

野村證券は、野村ホールディングスの傘下にあり、法人から個人まで幅広く対応する総合証券会社です。債券取引を強みに経営を拡大してきました。

野村證券は、株式公開(IPO)の主幹事案件数で業界第1位に君臨しています。案件全体の占有率は約3割です。IPO主幹事証券は、上場時の公募・売出の株式が多く配分されるため、野村證券でIPO銘柄の抽選に参加すると、その株式を購入できる当選確率が高くなります。IPO銘柄を買いたい人は、野村證券で口座開設するとよいでしょう。

野村證券で口座開設をする場合、対面取引による「本・支店口座」コースと、インターネット取引の「野村ネット&コール口座」を選択します。

店頭取引では、対面取引、コールセンター取引、インターネット取引の3つがあり、それぞれ手数料が異なります。最低手数料は2,700円です。

「本・支店口座」コースでは、約定代金20万円以下であると約2,800円の手数料がかかります。インターネット取引では、約定代金10万円以下で150円、約定代金5,000万円超で約8万円となっています。

業界最大手である野村證券が提供する豊富な投資情報を活用しながら、安い手数料で取引したい方は、インターネット取引コースがお勧めです。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループ子会社である三菱UFJ証券ホールディングスと、モルガン・スタンレーが合弁で経営する総合証券会社です。本支店は、全国に約60店舗あります。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、日本でトップレベルの証券アナリストを抱えていることです。業界屈指の証券アナリストによる経済マクロ分析・証券市場分析・投資ストラテジー・個別企業調査に基づいた株価分析など、価値の高い投資情報が、投資家に対して提供されています。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券で口座開設をする場合、対面取引による「コンサルティング取引コース」と、インターネット取引による「ダイレクト取引コース」、投資相談に乗ってもらいながらインターネット取引を行う「MUFGテラス・コース」の3つから選択します。

「本・支店口座」コースでは、約定代金19万3,000円超50万円以下であると約2,700円の手数料がかかります。約定代金50万円超100万円以下では、約定金額の約1%の手数料です。

インターネット取引では、コールセンターで注文すると手数料は、「本・支店口座」コースの約40パーセント割引、オンライントレードで注文すると手数料は約70パーセント割引となります。「MUFGテラス・コース」では、専用ダイヤルから注文すると約20パーセント割引、オンライントレードで注文すると約60パーセント割引となります。

SBI証券

SBI証券は、SBIホールディングスの傘下にある証券会社です。個人投資家に向けたサービスが充実しており、インターネット取引では国内最大手で、500万の口座が開設されています。証券口座数、預かり資産額、顧客満足度どれもインターネット証券会社では高い評価を受けています。

国内株式(現物・信用)、外国株式、豊富な投資信託、海外ETF、REIT、国債、社債、外国債券、FX(外国為替証拠金取引)などを取り扱っています。

楽天証券との間で手数料の引き下げ競争を行っているため、手数料率は国内で最も低い水準となっています。

楽天証券

楽天証券は、楽天グループの傘下にあるインターネット専業の証券会社です。総合口座数320万口座、預り資産は5兆円を超えています。

楽天グループのポイント制度があり、楽天ポイントを投資でも貯めることができます。また、日経テレコン21が無料で利用可能で、情報ツールが充実しています。

【現物取引手数料】

取引金額 手数料 1日定額コース
5万円まで 50円
10万円まで 90円 0円
20万円まで 105円 191円
50万円まで 250円 429円
100万円まで 487円 858円
150万円まで 582円
200万円まで 2,000円
3,000万円まで 921円 300万円まで3,000円

100万円毎1,000円追加

3,000万円超 973円

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この記事を書いた人

国際公認投資アナリスト/一級ファイナンシャル・プランニング技能士/公認会計士/税理士/宅地建物取引士/中小企業診断士
平成28年経済産業省「事業承継ガイドライン改訂小委員会」委員、日本公認会計士協会中小企業施策研究調査会「事業承継支援専門部会」委員、東京都中小企業診断士協会「事業承継支援研究会」代表幹事。
一橋大学大学院修了。監査法人にて会計監査及び財務デュー・ディリジェンス業務に従事。その後、金融機関に在籍し、中小企業の事業承継税制から上場企業のM&Aまで、100件を超える事業承継のアドバイスを行った。

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